三木健著 沖縄・八重山五十年史

sukebo

2025年03月28日 07:48

序文 から
この道はいつか来た道ー南の島から見えるものはー





 自衛隊の「南西シフト」・・台湾 有事 を想定した・・・
沖縄だけを避難壕や九州疎開だのと煽り、女性への性的暴行も絶えず、最近は犯人逮捕の事実さえも公表されなかった。
 台湾有事は日本有事と結びつける南西シフト。
昨今の政府の一連の南西シフトをめぐる対応は・・・中略、台湾有事は日本有事とはやし立て九州疎開だの避難壕の設置だのと危機感を煽り立ている昨今の風潮は、仕掛けられた危機感を煽り立てて、逃げ惑う鶏を籠の中に追い込んでいく様子を想起させずにはおかない

 石垣島にある市民公園の一角に「戦争放棄」と書かれた石碑が立っている。
戦時中に学徒動員され、大切な青年期を戦争に奪われ、戦争をしてはならないと言った人たちが建立した。

ふるさとは戦後80年を得て、いま重大な岐路を迎えている。

Ⅰ 辺境から見えるもの
Ⅱ 施政権返還と沖縄
Ⅲ 米軍基地をめぐる攻防ー大田県政から「オール沖縄」へ
Ⅳ 沖縄ジャーナリズムの旗手としてー偏向報道批判に抗してー
Ⅴ リゾートブームへの警鐘
Ⅵ 教育の自治とは何かー二つの教科書問題をめぐってー
Ⅶ 八重山研究への視座
Ⅷ 民衆史を掘るー西表炭鉱ー


あとがきには、

本書に掲載されたいくつかの論文はこうした現実の政治や社会問題と過去の歴史などで構成されている。
両者はそれぞれ個別の問題のように見えるが、根底のところで繋がり合っている。
所詮現在の問題は、歴史の積み重ねの上に成り立っているのである。
自衛隊の琉球への展開も、過去の歴史とは切り離せない。
「歴史は繰り返す」というが、それも同じ繰り返しではない。
形を変えて繰り返しているのだ。
愚かな殺し合いをやるのか、知恵を出し合って平和共存をするのか、
「あの戦争」の終結から80年を得て、今私たちは大きな岐路を迎えている。






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